英語がそんなに話せなくてもアメリカに移住するのはむずかしくないわけ

番外編

今日は【番外編】をお届けします!ご興味のある方は真剣に読んでみてくださいね。

海外に一度は住んでみたい! でも、英語が話せない! そんなお悩みを持っているあなたに向けて書きます。

結論から言って、そんなに心配しなくても大丈夫です!

何をかくそう、私は英語が話せないまま移住し、30年もアメリカに住んでいるからです。

英語が喋れなくてもアメリカに住みたい!のなら是非今回の記事を読んでほしいです!

日本で英語を勉強するのも時間がかかるので正直住んでしまったほうが早いからです!

英語が話せなかった私がアメリカに移住した経緯やおすすめの方法をご紹介します!

アメリカ移住を果たした背景

私の場合は結婚で移住をしました。もともと永住権のある夫がNYで仕事をしていたのでそこに嫁ぎました。

私の英語力は中学英語も完全ではなく全く話せない状態でした。それでも住んでしまえば何とかなるだろうと安易に考えていました。

しかし、やはり英語の壁は高すぎました。

学生時代にもっと勉強しておくんだった、と後悔。でも移住してしまったのですからそんなことは言ってられません。

安易とはいえ恥をかきながらでもアメリカに強制的に身を置くことで生きた英語に触れられ、結果的には一つ一つ表現の仕方が分かるようになっていきました。

移住を考えているけど英語できない、不安、どうしよう、と思っている人に少しでも安心してほしくてこの記事を書きましたので最後まで読んでくださいね。

同じアメリカでも移住する場所によって必要な英語力は変わる

アメリカといっても場所によっては正直あまり英語が必要のないところもあります!

目的によっては英語がそんなにできなくても大丈夫な場合もありますので、まずは目的そして移住先を決めましょう。

まず移住の目的を考えることが大切

まずは目的に応じて移住先を決めましょう。

何を目的にするかによっても移住先の選択が変わってくるからです。
アメリカといえども国内は広いのです。

たとえば 勉強目的なのか、趣味やスポーツ目的なのか、子育て目的なのかで移住先は変わってきます。

勉強目的であれば、英語に自信がなければまず、コミュニティースクールなどの語学学校に入れば英語の基礎を学べます。

あるいはESLクラスのある2年のコミュニティカレッジに行くと、大学に編入できる単位が取れるので、そこから大学へ行くチャンスも大いにあります。

ESLクラスというのは「English as Second Language」の略で英語を母国語としない学生の英語力を補強するためのクラスです。

言い換えると、大学レベルの授業を受けられる英語力が身につくクラスです。

ELSクラスのあるコミュニティカレッジと検索すると、たくさん出てきますのでリサーチしてみてください)ESLクラスは全米にありますので、住みたいところに住んだらいいと思います。

趣味やスポーツ目的であれば、自分の好きなことなので、見よう見まねで相手が何を言おうとしているか英語に自信がなくても結構分かるものです。

自分の好きなことの内容なので、新しい単語でもすんなり頭に入ります。

例えばあなたが料理が好きなら、住みたい地域のコミュニティスクールやコミュニティカレッジに料理クラスがあるかを検索します。

そこに在籍すると料理に関する本やレシピが与えられ、実技もするので英語の読み書き会話の全てが料理を通して学べます

英語を学ぶのではなく、英語で料理を学ぶのです。これはかなり英語上達の早道になります。

子育て目的であれば、親子で英語に自信がない場合、現地校にESLクラスのある学校を選びましょう。

アメリカの公立学校のほとんどで、このESLクラスが無料で行われています。

日本人の子どもが数人でも通っている学校ならば、担任の先生は通訳のできる児童をあなたのお子さんの隣に座らせてくれます。

お子さんの年齢にもよりますが、低学年ですと約3ヶ月から半年ぐらいで先生やクラスの友達の言ってることが分かってきます。

以上、これらのことをふまえ、目的に応じて移住先を決めましょう。

アメリカに住めば英語が自然に話せるようになるわけではない

アメリカに住んでいれば自然に話せるようになる! なんて思っていたらそれは妄想です。

(後述しますが、アメリカで仕事をすると仕事英語だけは自然に身に付きます)

実は私も1年も住んでいれば自然と話せるようになる、と思っていました。

以前、アメリカから帰ってきた人が、「1年も住んでいれば自然と話せるようになる」なんて言う人がいたので、それを鵜呑みにしてしまいました。

日本人特有の謙遜だった、と実際住んでみて気づいたわけです。しっかり勉強しないと英語は話せるようにはなりません。

では、英語が話せない理由を書いていきます。

英語が話せない理由 その1  聞き取れない

相手の質問が理解できないからです。

話すスピードがとにかく速く感じられ、相手が何を言ってるかがわからなければ、当然応えられません。

そして、日本の教科書で習った通りには誰も話さないからです。

いくつか例を挙げてみます。私が初めて住んだ場所はNYでした。NYの街を散歩していると、いきなり知らない人からこう聞かれます。

What time you have?
直訳すると、「あなた何時を持ってる?」ですが、この場合は「今、何時ですか?」が正解です。

私が日本に住んでいる時、歩いている人にいきなり「何時ですか?」なんて聞かれたことはありませんでした。

そんな質問をされるなんて思ってもみなかった私は、時間を聞かれるにしても
What time is it? (教科書ではこう習いました)だと思っていたので面食らいました。

あと、道を聞かれるのもしょっちゅうでした。

「日本からアメリカに来たばかりです」というサインを付けて歩けるわけではないので、行き交う人たちは 当然私が英語を話せるかどうかなんて知るよしもありません。

誰でもかれでもガンガン聞いてきます。

ちなみに車の運転ならば初心者マークを貼れますが、これは日本独自のものということが判明。(student driver のサインはありますが、アメリカには初心者マークのサインはありません)

お店に入っても Stay here?  or  To go?  (ここで食べる?それとも持ち帰る?)
と聞かれ は? でした。(教科書で持ち帰るは take out だったと思います)

また同じことを聞かれるのでも、カリフォルニアやハワイだと、To go は同じでも Stay here? は For here?とStay がFor に変わります。

同じ国内でも場所によって表現法も変わるんだ、というのを実感した例です。

英語が話せない理由 その2 発音に自信がなくて恥ずかしい

英語の発音に自信がないから話せない のだと思います。

日本人はやたら発音を気にする傾向がある、と私は思います。なぜなら過去の自分がそうだったからです。

特に同じ日本人の前で英語を話すのが恥ずかしい というのがありました。

アメリカ人のようにネイティブのようにカッコよく話したかったし、英会話はそういうものだ、と思っていました。

でも、英語圏の人は発音なんて全然おかまいなしです。

中国人の話す英語は中国人独特の英語の発音だし、韓国人の話す英語は韓国人独特の英語の発音です。

はっきり言って「まともな英語を話せる人の方が少ない」とこちらでは誰もが言います。

確かに日本に住む外国人の日本語も、その出身国独特の日本語の発音だと思いませんか?

そして、私たち日本人はそういう発音で話しかけられても「この人の日本語の発音下手だな〜」なんて思ったことありますか?(私はないです)

ですから、私たちが外国に行っても同じように受け止めてくれます。

発音に自信がなくても相手は気にしていない日本語英語で十分 ということを覚えていてください。通じることが大切で英語は単なる手段です!

英語が話せない理由 その3 日本人の中に入ってしまう

日本人の多いところについ行ってしまうからです。

アメリカには日本人の集中する場所、たとえば日本人コミュニティがあちこちにあります。日本語が恋しくなると、そういうところばかりに行ってしまうわけです。

また、ハワイのワイキキあたりでは日本人観光客が多いため、お店のスタッフの誰かしらが日本語を話します。

この辺に住むと殆ど英語を使わなくても生活できてしまうのでなかなか話せるようにはならないのです。

ただアメリカに移住してみたいだけであれば、そういう所に住むのもいいと思います。

以上、アメリカに住んでいれば英語が自然に話せるようになるわけではない理由をお伝えしました。

アメリカで仕事をしてみたくなったら英語は絶対必要か?

アメリカで仕事をする場合には英語は働く職種によっては絶対ではありません。

(アメリカでは働けるビザは必須条件になりますので、ここではビザがあるという前提でお伝えします)

色々検索すると「アメリカで働くならばビジネス英語は絶対必要」とかいうのもありますが、ビジネスをするのであれば確かにビジネス英語は必要です。

でも、日本人相手のお店であったり、ファーストフードのお店であれば、そこまでの英語力は必要ありません。

アメリカ企業はどうやって人を採用するのか

日本の外資系企業とは異なり、アメリカ企業に提出する履歴書にはTOEICの点数を記入する義務もありませんし、なくても全く問題ありません。

むしろ必要なのは、どこで何年働いたか何をしてきたか、という経歴の記入です。

企業側はそれを見て前職の管理職に連絡を取り、あなたがどういう人物であったかを調査し、それで判断することが殆どだからです。

例えば、スタッフ同士のコミュニケーションは取れていたか、上司の指示通りに動いていたか、などこれらを聞けばあなたの英会話力は大体分かるのです。

よって、TOEICの数値よりも実際の経歴を記入することが必須条件になります。

では、具体的にどんな仕事ならできるのかをざっくり解説していきます。

TOEIC400点未満(英検3〜5級程度)の人におすすめな仕事

400点未満の人は英語力が十分とは言えず、まだカタコトで意思の疎通を図ることが難しい段階です。履歴書に経歴を書くといってもそれは無理な話でしょう。

こういう人は、殆ど会話の必要がないAmazonの配達員や商品のサンプル配り、ホテルや各イベントの日本語カスタマーサービス、日本食レストランや日本食マーケット、日本雑貨店、アメリカンファーストフードのお店(カタコト会話程度でOK)がおすすめです。

また語学学校で日本語を教えるクラスの上級者向け(生徒は日本語が上手なので)であれば可能性は十分あります。

英語がまだ苦手な人が仕事を探す方法は至って簡単です。各州には日本語情報誌やアプリで探せる掲示板もあるので、そこから探すこともできます。

例えば日本語情報誌で有名なのはライトハウスです。ロサンゼルス発祥ですが、最近はサンディエゴ版、シアトル/ポートランド版、ハワイ版が出ています。

電子版も出ていて日本からでも電子版で無料で読むことができます。

また、アプリで有名なのはびびなびです。こちらも無料でダウンロードできます。

ライトハウスやびびなび情報には、エージェントには登録していない小さな会社もあるので穴場です。(無料版なので募集側も無料で載せられるのがメリットなのです)

その他、生活に必要な情報がたくさん載っていて現地のことも分かりますので是非ごらんになってみてくださいね。

もし勇気があるのなら、お店のウィンドウや入り口に「スタッフ募集」の貼り紙がしてあれば飛び込んで面接の予約ができれば第一関門突破です。

上の写真のように大々的に出している所はパートタイムもフルタイムもあり、たくさん人手が欲しいので十分採用される可能性大です。

TOEIC600点未満(英検2級程度)の人におすすめな仕事

600点未満の人は基礎力もつき、簡単な英語なら話せるようになっていますし、履歴書にも前職の経歴を記入できますので選択肢が増えます。

そして仕事で使う英語は決まっているので、仕事を始めればすぐに使いこなせるようになります。

エクセルやワードが使えて簡単なメールが書ければ事務職にもチャンスがあります。

また旅行会社、現地スーパーマーケットでの各種業務、小売店、歯医者や診療所の受付などもできるようになります。

アメリカにもリクルートエージェントがありますので、そこに登録しておけば色々なポジションの仕事を紹介してくれます。

また、頼めばあなたの代わりに履歴書も作ってくれます。(ハワイであれば、私が信頼し何度も利用したエージェントがあるのでお問い合せいただければご紹介いたします。)

参考までに、こちらの アメリカ求人情報 を見てみますと、レジュメの書き方から面接時の注意点など細部にわたって書かれてあり、全米から探すことができます。

しかも日本語なので英語が苦手な人にとっては助かります。
職種、業種、州、キーワードを入れて検索するといくつか出てきます。

また、アメリカ仕事.comのサイトでは 「ニューヨークからロサンゼルス、ハワイまで
正社員からアルバイトまで」というキャッチフレーズで出ています。

新着順に新しい仕事がどんどん見えるようになっています。

TOEIC700点未満(英検2級A程度)の人におすすめな仕事

700点未満の人は、ある程度自分の意見が言えるようになってきますので仕事の選択肢もさらに広がります。

履歴書に前職をいくつもリストアップしてどんな内容の仕事をしてきたかを書いておけばキャリアアップが見込めます。

マネージャーとの面接で、自分のことをアピールできてマネージャーと意思疎通が図れれば、採用の可能性大です。

職種としては上記の仕事のもっと高度なポジション、IT関係、会計事務所、弁護士事務所、ツアーガイドやフライトアテンダント、パイロット、看護師などさらに選択肢が広がります。

これらの職業を見て、資格がないと出来ないのでは? と思いましたか?

それは日本社会しか知らない人の発想です。

例えば看護師に興味があるけど資格がないから無理、資格を取るには時間もかかる。と思ってしまうかもしれませんね。

しかし、こちらは専門職が多く、それに特化した資格をわずか2年ぐらいで取得できるものがたくさんあります。

一例ですが、看護師の専門職なら「手術の助手だけをする看護師」という資格があり、2年で取れるそうです。

日本で看護学校に行っていなくてもアメリカなら短期間で十分看護師になれるわけです。

TOEIC800点未満(英検準1級程度)の人におすすめな仕事

TOEIC800点未満の人は十分に英語でアピールができる状態で、比較的細かい会話も聞き取れるようになっています。

自分の意見を述べたり、ある程度複雑な要求に対して応えられるようになっていますので、どんな職業でも採用される可能性大です。

TOEIC900点未満(英検1級程度)の人におすすめな仕事

ここまできますと会話では通訳ができ、読み書きも高度なレベルなので翻訳もでき、企業にとっては魅力的な人材です。あらゆる仕事にチャレンジできます。

以上、ざっくりとですが解説してきました。

企業にとって英語力は重要ですが、それ以上に重要なのはあなたの企業に対する熱意です。

アメリカ企業ではあなたをバイリンガルというポジションで採用してくれるので、それだけでも企業にとって価値があり、どんな仕事をしてくれるのかと期待がかかります。(たとえカタコトでもバイリンガル扱いになります)

面接では日本人は自分を謙遜する傾向がありますが、アメリカでは自分を大きく見せ、うんとアピールするくらいがちょうどいいのです。

日本人がアメリカ移住するおすすめの方法とは

英語が話せないことがネックになって移住を迷われているのであれば、2つの方法があります。

A : 日本にいるうちに最低英検2級ぐらいの力はつけてから移住する
B:先に移住し現地で英語を身につける勇気を持つ

Aはいわゆる日本人的発想。日本人は他国の人に比べ日本人気質として慎重な傾向があるので、日本国内の移住ですら仕事を決めてから引っ越しする人が殆どです。

前述した目的によっても変わりますが、勉強のためなら先に移住してからでも全然問題ないと思います。生の英語を肌で感じながら覚えていくのも楽しいものです。

でも仕事目的で来る場合は日本にいるうちに最低英検2級ぐらいの力はつけておいた方が、職の幅は広がるし不安は少ないと思います。

Bの先に移住するやり方は、全く英語が話せない外国人がアメリカにやってきて辿(たど)る方法です。これらの人は移住してから仕事を探すのが一般的です。(これは私が移住してみてわかったことです)

アメリカで英会話クラスに参加すると、初級クラスは生徒同士では全く意思の疎通が図れない状態なのがわかります。それでも数週間すると結構話し始めるのです。

私が思うアメリカ移住をオススメする方法は英語ができない場合、1年間ぐらいは仕事をしなくてもいいぐらいの貯金や生活費を持ってきて、とりあえず生活をしてみて移住を楽しんでみるといいと思います。

その過程で、何が今の自分に必要か、自分は何をしたいかが分かってくるからです。

理由の1つめは、日本から仕事を探すとなると、どうしてもTOEICの点数にこだわってしまうし、実際来てみたら住む場所も仕事も思っていた環境とは違っていた、ということもあるからです。

また当てが外れた場合、精神的なダメージが大きいかもしれないので、まずは移住してみる。その後、その土地は自分には合わないと思えば州を変える引っ越しだってできるからです。

理由の2つめは私がアメリカに来た頃に比べると本当に今は情報も簡単に手に入りますし、不安な要素は皆無に等しいからです。

上記でご紹介したアメリカ求人情報やライトハウス、びびなびをご覧いただくと、なんとなく自分にも生活できそうって気がしませんか?

理由の3つめは前章でお話したように、アメリカ現地ではTOEICの点数を基準に採用する話は聞いたことがないからです。

日本語の教師をする際にも日本のように「資格がないと教えられない」という思い込みは捨てていいと思います。アメリカでは経験を重視するからです。

例えば日本では「日本語指導養成講座」を受けて資格を取得してから会社に応募するケースが殆どだと思います。

しかしこちらでは「私は日本語を教えたい」と猛烈アピールすれば「そこまで言うのなら日本人だから、ま、大丈夫だろう」と熱意に押され仕事のチャンスをもらえることだってあるからです。

どんな場所(殆ど日本語しか使わない企業)でも英語圏で仕事をすると、英語は少なくとも確実に使いますので否応(いやおう)なしに仕事英語は自然に身に付きます。

日常会話がそれほど自信なくても仕事に関する英語は使えるようになっていきます。

ですから移住してしまった方が英語を上達させる上でも有利と言えます。

まとめ

アメリカは人種のるつぼなので、いろんなお国混じりの英語が飛び交っており、聞き取りにくいかもしれません。

英語力はあった方がいいですが、なくても移住は可能です。とはいえ、住めば英語が自然にできるわけではなく努力は必要です。

  • 同じアメリカでも移住する場所によって必要な英語力は変わること
  • 移住場所は目的に応じて決めた方がいいこと
  • アメリカに住めば英語が自然に話せるわけではないこと
  • 仕事をするのに英語は職種によっては絶対必要なところもあるし、そんなに話せなくても大丈夫な所もたくさんあること
  • 現地によっては日本語によるリクルートエージェントもあるし、日本語の求人情報サイトや生活情報アプリも充実していること
  • まずは移住して小さな仕事をするうちに仕事英語だけは自然に身につくこと

などををお伝えしてきました。

英語がそんなに話せなくてもアメリカに移住するのはむずかしくないわけがお分かりいただけたでしょうか。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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